カテゴリー「布・工芸」の記事

2013年4月12日 (金)

ミニ温室でトマト苗育成のつもりが、ローゼルに!!

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今年こそトマトを種から育ててみよう

最初は意気ようようでしたが、ご覧のとうり、途中からローゼルの苗床にかわってしまいました(笑)

種まきしたのは、たぶん3月の上旬でした

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二十日ほどかけて発芽があり、一度は感動いたしましたが、今現在、トマトは、僅かに7本残るだけ

一緒に蒔いたサラダ菜は、どこに!?

度重なる強風で、やわなミニ温室のビニールは、風に飛ばされ

そのつど温室内の小さな苗は凍え縮こまり、いつのまにか消えてなくなったのでした

で、気分一新してローゼルの種をまいたというわけです(笑)

本日の苗の様子です

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上が桃太郎で、下が後蒔きしたローゼルです

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サラダ菜は、こぼれて露地に根をおろしております(笑)

ここのところ寒暖の差が激しいので、もうしばらく温室内で育苗し、しっかり独り立ちできるようになりましたら、露地に定植しようと思っています

竹の子を頂く口福にあずかりました

ことしお初の一品(これは早くにスーパーでもとめたもの)は、竹の子の木の芽焼き

二品目に若竹煮、さわらと竹の子のバター醤油焼き、木の芽味噌和え、竹の子御飯と、竹の子三昧のこの頃です

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一方、こちらのブログの更新が遅々として進まないのは

こんな用事が以前にも増して増えてしまったから(さぼっているわけではありませんので、ちょっと証拠写真をご紹介)

ネットショップ用の撮影やら、ネットへの商品アップでてんてこまいしておりまする

大目に見ていただければありがたいところ~~

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本結城紬のショールだったり

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藍染めのショールだったり

いずれも手仕事の素敵なショールになっています

関心がお有りでしたら、ネットショップの方も覗いてみてくださいね

合わせて、フェイスブックの「おいしい食卓ウォッチング!!」のほうにもおでかけください

サイトにいいねをしていただけるとなおさらのこと嬉しいですし、何時もの食卓のこと、おしゃべり交歓できたらもっと嬉しく存じます

ご参加くださいませ~~

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2013年2月18日 (月)

当ブログにお出かけくださるみなさまへ

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立春は過ぎたとはいえ、まだまだ寒い日がつづきます

みなさま、その後、お元気でおすごしでしょうか

ぽかぽかとした陽気の春を待ちわびる今日この頃ですが、諸事情がかさなって、こちらブ

ログの更新を行えずにおります

PCがアップアップになってきたこと、ココログの方でセキュリティー対策を実施中ということ、こちらサイドの仕事が立て込んできたことなどですが、本人は、いたって元気にしております(笑)

こちらのブログをのぞいてくださり、コメントをお寄せ下さるみなさま

コメントをお寄せいただかなくともそっと見守ってくださるみなさま

なにかの検索から、はるばる当ブログにお出かけ下さるみなさま

申し訳ございませんが、しばらくブログの更新をできずにおります

諸事情がクリアされ、お知らせしたいことなどが整いましたら

再開したいと思っています

しばらく休眠状態となりますが、どうぞよろしくお願い申し上げます

いつもお付き合いを頂いているみなさまのところへは、おじゃまさせてくださいませ

いつも変わらぬ声援をおくってくださるみなさまには、再開の折りにお会いできたらとおもいます

こちらは休眠中でも、フェイスブックの「おいしい食卓ウォッチング!!」の方は、ほぼ毎日更新いたしております

又、ショップブログ「散歩のより道」の方も、折々に更新いたしております

どちらへも、右のお楽しみリンクから飛んでいただけます

よろしかったらお出かけくださいませ

では又、お会い出来る日まで

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2011年9月 8日 (木)

木宮陽子さん作(デザイン・地機織り)結城紬ショール~♪

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結城紬の魅力って、なんでしょう~

ふうわり軽い着心地、渋めの光沢、ラクな裾さばき、着崩れしない、丈夫で長持ち~

気取らない潔さなどでしょうか~

いくつかある着物のなかから、いつのまにか結城紬を選び、袖をとおす私がいます~(笑)

そんな按配ですから、一年前、結城紬を織られる木宮陽子さんに出会えたことは、このうえない幸せでした!

ここにご紹介するショールは、出会ってから一年をかけて織り上げていただいたものばかりです

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しかも、国の重要無形文化財、ユネスコ無形文化遺産の指定要件(真綿から手紡ぎした糸を使用、強撚糸は使用しない、いざり機で織る、絣模様をつける場合は手くびりによる)を満たした、結城のなかの結城ともいえそうなものばかりなのです!!

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木宮陽子さんは、二十数年前まで、大手企業に在籍なさるキャリア・ウーマンでいらっしゃいましたが

一念発起!、結城の世界に単身飛び込まれたのは、好きな結城を自ら織り上げてみたいという一心からだったとか~(思いはあっても、なかなか実行に移せないことです~)

十年間の武者修行の後、反物、帯、ショールなど、丁寧な仕事ぶりの作品を数々織り上げていらっしゃいます

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木宮さんの結城織物は

ルーペを通してみると、いろいろな色糸がささやくように打ち込まれ、雲間から差し込む光りのような輝きを放っています~

静かですけど、芳しい~そんな印象をもつ織物です♪

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糸を紡ぎ、織ることを<言葉の響き>という民族が、アフリカにあると聞きます

マリ共和国のドゴン族だそうですが

織り手の言葉(イメージ)が、一枚の布となり、使い手との間で、言葉(イメージ)の共感作用が生まれたら、どんなに素敵なことでしょう~

ある種の文化の誕生とも言えそうです

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洋服の世界と異なり、着物の世界では、作り手の顔の見えない時代が長くつづきました

ここに来て、紡ぐ人、くくる人、染める人、織る人の、その人となりがクローズアップされるようになり、私たちは、つくり手の持ち味をあますところなく享受できるようになりました

嬉しいことですね!

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木宮さんは一枚一枚のショールに、どんな言葉(イメージ)を織り込まれたのでしょう~

お楽しみは、お店の方で~

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たくさんのショールが織り上がっています~♪

当ブログでは、写真や記事の無断転載を固くお断りいたしております~

♥木宮さんのショールは、こちらのサイトからもどうぞ。

www.marcopolo-uehara.com

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2011年3月22日 (火)

復興に向けて~ヨイショッ!!

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東北・関東の震災地では、復興の槌音が聞こえ始めています

それでも、まだまだ、先は長く、見通しの聞きようも無いほどです

今回の大震災を、戦後の焼け野原のようですね、と仰る方もありました

そう考えますと、復興には三年、五年というより、十年、二十年という時間が必要となってくるかもしれません

連日の報道に、支援や節電の仕方、むやみな買いだめ防止などを伝えるものがあります

一日も早く、どなたのお宅にも春がきますように

お知らせとなりますが、しばらくブログ更新をお休みさせていただきます

畑では、水菜の花(トップの写真)が咲き

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近所の白木蓮は、もうすぐ開花しそうです

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路地には、大根菜も咲いていました♪

被災地に、野の花が咲く日まで

先ずは、ヨイショッ!!の節電となります

つながろう日本!!元気になろう日本!!ですね

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2010年12月30日 (木)

年の瀬に、白玉椿と明日葉!!

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いよいよ残すところあと一日となりました

大掃除や御節づくりにネコの手も借りたいとか

いやいや、お正月を迎える準備はすでに整い、ゆるり、くつろいでらっしゃるとか

行く年、来る年の年の瀬は、どことなくあらら、こららで過ぎ行きます

本日三十日で仕事納めとなりました

家の内外を掃き清め、鏡餅、正月の花、松飾りを整え、少しの御節を準備できましたら

お正月は、骨休めに温泉につかってこようと考えています

今年一年、いろいろお世話になりました

庭の白玉椿~

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クリスマスローズは、つぼみを膨らませ

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明日葉は、元気な芽を吹き出しています

今日摘んでも、明日には新芽が出るという、縁起のいい明日葉は、胃腸に良いお野菜とか

白玉のように真白な気持ちで新年を迎え

明日葉のように、何があっても、明日には芽を吹くという一年でありたいと念じております

ご近所から、あるいは遠方からお店におでかけくださったみなさま

あるいはブログを通じて、そっと見守ってくださった方々

軽妙なコメントやていねいなアドバイスを下さったブログ仲間の方々

こころより嬉しく有難く存じております

来年は、もっと楽しく、もっと便利なブログをめざして、少しでも前へ進みたいと思っております

ありがとうございました!!

みなさま、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ♪♪

なお、お店の方は、新年一月五日(水)からの営業となります

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2010年2月 1日 (月)

東京国立近代美術館 工芸館から北の丸公園へ

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以前にご紹介した「現代工芸への視点ー装飾の力」展が最終日を迎えるというので、千鳥が渕まで出かけてきました!

展示会場の工芸館は、昔、近衛師団司令部庁舎だったところだとか~~

時間があまりなく、急ぎ足の鑑賞でしたが~~

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見終わって外に出てみると、あたりは夕暮れを迎えており、頬にあたる風は冷たくなっていました

日が落ちるまで、もう少し時間がありそうです!北の丸公園から武道館、靖国通りへ出て帰ろうかな~~~歩きはじめると、ミツマタがつぼみを付けていました

和紙の原料になる木です

このフォルム、いつ見ても、面白い~~

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まゆみの木もありました!

木の実の残り具合が、どこかしら工芸的に見え~~

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すずかけの木には、小鳥たちの巣ごもりによさそうな穴があいていました!

これも、工芸的だなぁ~~(笑)

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地を這うように繁った熊笹と南天の木の取り合わせは、日本的だけれども、どこかモダンでもあり~~~

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ちょっとピンボケの写真で申し訳ありませんが、赤い花をモチーフにした陶磁のオブジェもあったなぁ~~~とか、とか~~

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見てきた作品を反芻しながら歩いていると、腐葉土作成中の落ち葉の小山に行き当たりました!

あらぁ~~タテ看板に、「ゆげ」と表記してあり、けむりではありませんの注釈が付いています!(笑)

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すでに堆肥に出来上がった小山も見えます!

ここには、何百年もの年月を生きてきた広葉樹の大木がたくさん在ります(何しろ江戸城の敷地だったところですから~~)

落ち葉堆肥は、いくらでもできるのでしょうね!(笑)

都の園芸課の方が、エコ指示でも出していらっしゃるのかな!?

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広場では、帰りを急がれるのか、持ち物をかたづけていらっしゃる方々も~~~

それにしても今回の展示作品には、心地よいとか、面白いとかいうより、何処かに悲鳴を感じるものが多かったことが、気になってしかたありません~~~現代のショウジョウを表しているのか~~~苦しささえ感じるものがたくさんでした!!

また来年を楽しみにして~~~

ぶらり鑑賞と散策の午後でした!

今夜は、雪になりました

暖かなものでも作って、縮こもったからだを開放させましょう~~~♪

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2010年1月16日 (土)

川喜田半泥子のすべて展に行ってきました♪

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川喜田半泥子展が開かれていると聞き、銀座の松屋まで出かけてきました

ご存知かと思いますが半泥子さんは、企業人として百五銀行頭取を二十数年にわたって務められる一方、趣味道楽として陶芸を愉しまれた方です

その道楽ぶりは幅広く、陶芸、書画、写真、建築、長唄、参禅、文筆など、とりわけ陶芸は、半泥子さんが範とした光悦、乾山をしのぐのでは、と見られる方もあるほどです

気分のおもむくままに、何から何まで自ら取り組み(窯までご自分で作られたのですから~~~凄い方です!)、ユーモラスにひょうひょうと~~~

これを見逃すといつまた出会えるかもしれず、会場まで足をのばしました

会場内は、撮影厳禁ですので、会場にて入手致しました図録と絵葉書にて、ほんの少しだけご紹介したいと思います

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左 黒茶碗 銘「有馬山」   右 黒茶碗 銘「すず虫」

左のお茶碗は、半泥子さん80歳の作品とありますが、右の制昨年は、不明となっています

窯は、最初、津市の千歳山に有りましたが、その後、戦争をはさんで進駐軍に没収され、昭和21年には近くの広永というところに、広永陶園が拓かれました

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左 赤楽大茶碗 銘「閑く恋慕」   下 粉引茶碗 銘「雪の曙」

半泥子さんと同時代を生きた陶芸家に荒川豊蔵、金重陶陽、三輪休雪、北大路魯山人、石黒宋磨、加藤唐九郎など、怱々たるメンバーがありますが、半泥子さんは、前出三人の方々と「からひね会」をつくり、良く千歳山に集まって、陶芸談議に花を咲かせたとか

陶芸の境地を高める会だったようです

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左 鼠志野茶碗 銘「一トめぐり」   右 鼠志野茶碗 銘「かま場」

半泥子さんが範とした方には、先にあげた光悦、乾山がありますが、このほかいろいろな方々に私淑され(省略させてくださいね!)、なんでも凄い集中力で吸収されたそうです

禅僧では仙崖和尚さんを崇敬なさっていたそうです(こちらも大好きでしたので、嬉しい!!笑)

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左 鬼板釉茶碗 銘「ヤシノミ」   右 井戸手茶碗 銘「渚」

こちらは、初期の頃の作品です

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飴釉茶碗 銘「ゆかりの松」

半泥子さん、52歳の時の作品で、たしか敷地内にある松の根元から採取した土から出来たお茶碗だったように思いましたが、定かではありません

半泥子さんは、良く出来合いの土を使うな、土は、自ら探せと後輩の方々に指導なさったとか

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書画いろいろです!

おもちの上に、ネズミかと思える顔がありますョ~~~(笑)

半泥子さんの数ある号のなかに「其飯」というのがあり、これはそのままの意があるそうですが、こちらの書画では、大方、「無茶法師」の号が用いられたようです

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自画像です!

半泥子さんは、企業人としての仕事から戻ると、お夕飯もそこそこに近くの窯場に向かい、茶碗づくりに、このように~~~

一時は、一日100個の茶碗の成型(ろくろまわし)を毎日つづけられたそうです!

半泥子さんの晩年の句に

「秋晴れや おれはろくろのまわるまま」がありますが、人生謳歌、禅の境地に入られた句のように思えてなりません

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狸の香合です!

なんだかお茶会が愉快になりそうな、ユーモラスな香合でした!

川喜田半泥子のすべて展は、1月18日(月)まで開催されています

お時間のある方は、どうぞ、銀座の松屋まで

またとない展覧かと思います

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2009年11月17日 (火)

八ツ手の花と工芸のこと

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庭で八ツ手の花が咲きはじめました

花の無い時期の八ツ手は、地味いっぺんとうの庭木ですが、開花の時期を迎えると、庭に造形の神でも降り立ったのかと思えるほど、真白な輝きを見せます

良くみると、花も蕾も、緻密な象牙細工のようだ~~~

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25年ほど前になるが、中国を旅した折り、それは素晴らしい象牙細工の蓋ものや小動物に出会い、気に入ったいくつかを買い求めたことがある(今日では、世界動物保護条例により象牙の採取は禁止されているので、骨董物で無い限り、入手は困難になっているが~~~当時は、大丈夫でした)

長い間、手元において、その惚れ惚れする手の仕事に見飽きることはなかったが、どうしてもと言う友人の懇願に根負けして、今は、もう無い

おしいことをしたものだ!と思いつつ、八ツ手の花を眺めると、ここに、その象牙細工のまんまるの蓋ものがあるようで~~~気分は、悪くはない~~~

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毎年、八ツ手の花が咲くたびに、固いつぼみから開花までのプロセスをなぞり、そこに緻密でていねいなノミとか彫刻刀の手を思い浮かべてしまう~~~

日本には、縄文の土器にはじまり、安土桃山、江戸期の職人さんたちによるさまざまな細工物がある~~~例えば、引手(ひきて)、釘隠(くぎかくし)、自在置物、香合や香炉、櫛やかんざし、いんろうや根付、刀剣の鐔(つば)や小柄(こづか)など~~~

古いものの展覧の機会があるたびに、これほどの美意識にかられた細工物をみなくなってしまったなぁ~と思っていたのだが、ここに来て、ちょっと嬉しい、新しい工芸のウェーブが起きてきているようなのだ~~~!

この11月14日から、千鳥が渕近くの東京国立近代美術館工芸館で、現代工芸への視点~~装飾の力という展示が、その兆しかと思われる

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八ツ手の花は、自然の造形からなるものだが、人の手による造形には、作り手の美意識や心血が注がれ、ある種の音楽を奏でているように思えてくる

お時間がありましたら、散歩がてら、千鳥が渕まで~~~Dsc09841

お店の方でお馴染みの鈴木秀昭さんの近作も出展されています~~~

こちらは、鈴木英昭さんの縄文のオブジェ(お店に展示)

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こちらは、鈴木英昭作縄文オブジェの部分(お店に展示)

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こちらは、鈴木英昭作色絵金彩オブジェ~シャイニング・プラネット~

装飾の力展は、来年の1月31日まで開催中!

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2009年8月 9日 (日)

ちょっと麻織物のこと~~~

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近頃、自然素材のものをお求めになる方がふえています

今回は、藍染につづいて、麻織物のおはなしです~~~

麻は、木綿よりも、絹よりも、もちろん化学繊維よりも古く(笑)、古代からある織物です

縄文時代の遺跡からは麻の種子が、弥生時代の遺跡からは機で織られた麻布が発見されているようですョ!!

奈良時代には絹の登場があり、江戸初期には木綿が~~~それでも麻は今に残って、その清清しさに、多くの愛好家がぞっこんです~~~

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麻布は、水分の吸収性に富み、発散が早いうえ、その肌触りには、えもいえないシャリ感があるという、夏にはなんとも嬉しい特性を備えています

使うほどに柔らかく、肌になじむようになってきますし、唯一、難とされるシワも麻の楽しみと溜飲すれば取り立てて、気になることでもなくなります~~~

昔から、夏の着尺地として麻織物が珍重されたのもうなずけますね

今に伝わる手仕事の麻織物には、越後上布、薩摩上布、能登上布、八重山上布、近江上布などがあり、奈良晒、宇治晒などは、茶巾、布巾、のれんほか、さまざまな小物に姿を変え、この頃では、夏に限らずシーズンを通して用いられるようになってきています

ところで武家の裃(かみしも)は、麻で出来た物が正装だったそうですョ!!

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シャキッとした織り上がりが、裃にピッタリだったのでしょうね!!

絹でははんなりしてしまいますし、木綿では、絹織物の着物と不釣合いですし~~~(笑)

こちらは麻織物のブラウス・ジャケットですが、このほか、夏のお洒落着や~~~

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テーブルクロス、テーブル・ランナー、ランチョンマット、コースター、ハンカチーフや~~~

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ショールなども~~~はたまた~~~

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ハンドバックなどにも使われ~~~

ここのところのナチュラルハウスの提唱などから、麻混のカベ材も誕生しているとか~~~

この他、耐水性、強度などの特性を生かしたものには、帆布、テント、ホースなどがあり、化学繊維と混織して、シワになりにくい麻織物も出来てきています~~~

麻は、まだまだ底力がありそうな素材ですね!!♪

ちなみに、麻織物一反を織り上げるのに、背丈2Mほどにそだった大麻や苧麻は、畑スペース15~20坪分のものが必要なのだとか~~~

これを収穫して水にさらしたり、蒸したりして、たたき、裂き、紡いで(ざっとですが~~~)糸ができるわけですが、素材そのものの産地としては、岩手、福島、栃木、群馬、滋賀、沖縄、鹿児島などがあげられます~~~

近くに旅した時、一度、大麻や苧麻の畑を見たいものだと思います

写真は上から順に~~~麻織物の巾着、越後の麻織物の単衣、麻織物のブラウスジャケット、麻のテーブルランナー、麻のショール、麻のハンドバックです~~~

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2009年8月 1日 (土)

ちょっと藍染のはなし~~~

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いきなり青い空にブリンプ~~~今回は、この青がテーマのおはなしです

夏になると、藍染を求める方が多くなります

いや、春が来て、陽光が明るくなった頃からでしょうか~~~

おそらく空の青、海の青、闇の近くに潜む青への憧憬からなのでしょうか~~~

この青を、藍という植物を用いて布に写し取り、それをまとうことを無上の愉しみとした人々は、古代から今日まで途切れることがありません

明治になって科学染料のインディゴが生まれるまで、藍は日本のあちこちで栽培されていましたが、今日では、徳島、沖縄、鳥取などの地域を中心に栽培され、その他の染色産地では、藍のツクモを入手して藍建てをするか、染色作家さんご自身で藍を栽培されることが多くなっているようです

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たまたま草木染作家、志村ふくみさん著<ちよう、はたり>(ちくま文庫)を読んでいましたら、ゲーテの色彩論(私は、読んだことがないのですが~~~)の文節に次の言葉があり~~~

{光のすぐそばにわれわれが黄と呼ぶ色彩があらわれ、闇のすぐそばには青という言葉で表される色彩があらわれる。この黄と青とが最も純粋な状態で、完全に均衡を保つように混合されると、緑と呼ばれる第三の色彩が出現する}(色彩論 序)

志村ふくみさんは、この言葉から、それまで出しにくかった緑の色の帰し方が臓の腑にストンと落ちたように感知できたと書かれ、以後は、その実践の日々、自然の開示を受けている日々なのだそうだ

藍染に始まる草木染には、純粋で真摯な自然との対峙が必須となるようです~~~(これは、農業も同じですよね~~~)

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そして、藍染の青です!!

藍はインドを原産地として、インドはもとより、東南アジア、中国、日本で盛んに利用されていますが、藍建てをなさる方々のはなしを伺うと、みなさん一様に、藍は、難しい!!と仰います

およそ50~60度の温度を保ちながら醗酵させ、醗酵の音に耳を澄ませながら攪拌してゆくのだそうですが、これが、なかなか難しいのだそうです

仕上がった藍甕に糸を落とし、甕からあげた瞬間には、なんと一瞬の間だそうですが緑色をしているのだそうですョ~~~そして、空気に触れるに従って青になってゆく~~~

空の青、海の青、闇のちかくに潜む青の誕生ですね~~~!!!

で、一番最初の藍染は、結城紬になります

これは、久留米絣です

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こちらは、インドネシアのろうけつ染めです

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こちらは長年、我が家で用いて色も褪せかけたタイの藍染の大座布団です

同じものを姪っこにはじめての赤ちゃんが誕生した時、お祝いに贈ったことがあります

電話の向こうで、姪は、OOおばちゃん~~どうして~~こんなに地味なお座布団なの~~~?

確かに、初めての赤ちゃんには地味すぎる

あのねぇ~~藍染は、虫除けになるのョ~~~オムツ換えなんかにどう~~~!?

そっかぁ~~~虫除けにいいんだ~~~オーケー、じゃあ、そうする~~と言って電話は、切れた

そのあかちゃんももう高校生になっている(笑)

藍には、虫除けの他薬用効果もあり、藍染された布は丈夫になるとも言われていますし、申し分のない染物です!!

花火大会もあちこちであるようですから、藍染の浴衣に袖をとおして、夏をキリリと涼しく~~~~乗り切りましょう!!

日本の夏には、藍染~~~のおはなしなのでした!!

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