大沢温泉*依田の庄にて~
西伊豆・松崎から下田へ抜ける道のなかほど、渓流のほとりに、めざす大沢温泉ホテル・依田の庄はありました
甲州武田勝頼の重臣だったご先祖が、戦さに敗れてこの地に逃れ、三代にわたる遁世生活のあと、依田の名乗りをあげ築かれた庄だとか~
もとお武家さまの屋敷だった建物をそのまま生かすカタチの宿です
どことなく、頼もう~なんて、発してしまいそうな雰囲気の門構え
庄やさん方の古民家ともちょっと違って~
外塀、内塀と塀が二重にあるのは~おそらく追っ手から身を守るための用心深さからなのでしょう
柱や梁も、尺八寸のものが使われ、堅牢そのものに出来ていました~
中庭にはもと味噌、米、道具類などをおさめた蔵があり、今は、展示室になっていました
中に入ってみます~
依田家の歴史をひもとくような展示内容~この地で名乗りをあげられてからは一豪族として、教育や産業に力を入れられたようです
屋敷裏の山を桑畑にして始められた養蚕業は、後に、松崎シルクとして、世界のバイヤーたちにひっぱりだことなったのだとか~
当時の日本の輸出産業の担い手だったともいえそうですね(官営では、上州の富岡製糸工場が有名です)
当時のまゆも展示されていましたが、いまでも光沢の失せない素晴らしいまゆでした
敷地内には、渓流の水を利用した水路があり
水路は浴場にも導かれ、お湯につかりながら水の流れを目から、耳から愉しめます
なんて、風流♪
身も心もしみじみと癒されるここちです~(残念なことにひとりになる事が無かったので、写真に収めることができませんでした)
楽しい夕食を頂いた後は、毎日、恒例と聞く、もちつきでした!!!
笛や太鼓のお囃子も入ります~♪
最初は宿の方、次いで泊り客(家人も参加いたしましたが、ここには、写っていません~)が、次々ついて、おいしいおもちを楽しめました
川に添って散歩の途中、面白い札を見つけました
聞くところによると、このあたりは、句会が盛んにひらかれるそうです
野菜を作ってらっしゃる方の句かと思いますが、夜盗虫は、どこでも人気薄ですね~(笑)
暮れかかる川のほとりで~落ち武者にもいろいろなその後があるのだなぁ~と!
つい最近、TVで知った方は、ご先祖が植えた山深い所に咲く桜の木を、老いてもひとり山に棲んで守っていらっしゃいましたし、若い頃に出会った中九州や広島から萩へ抜ける山中の方々は、田畑を拓いて、農業に従事していらっしゃいました
という私の方も、父方の実家の先祖をたどると、落ち武者さんです
今は、自らの生き方から山へ入る方もありますが、昔は、追っ手から逃れてですから、大変でしたでしょうと思います
とりとめのないおはなしになってしまいましたが、最後にひとつ
この依田の庄の建物は、来年くらいに無形文化財に指定されるかもだそうです
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コメント
緑深い山々に分け入って川のせせらぎも耳に心地よく
武家屋敷に、落ち武者…
そして夜盗の句がぶらり~(笑)
なんだかすっごく気持ちがわかって座布団何枚も用意したくなりました!!
今でも光が失せない繭が神々しい。
もとは葉っぱが原料だとは思えないですね。
少しくらい緑がかっていてもよさそうなのに~蚕ってミラクル!!
それを使おうと思った人間もすごいです。
「ああ野麦峠」を思い出しちゃった(^^;)
シルクロードの姫君もいましたっけ…
この小さな宇宙にちょっぴり哀しいものが詰まっているように感じます。
スミマセン~最後の川面を見ていたらしみじみしちゃった~~
投稿: gerogero | 2010年5月12日 (水) 09時33分
ね、夜盗の句、可笑しいでしょう~
これを見つけた時は、おもわず、ああ~ここにも悩み多き方がいらしたのだ~と!(笑)
蚕も繭も、ほんとミラクルですね~
ここでは養蚕なので繭の色も白いのですが、天蚕になると緑がかったものや茶色っぽいものも~
ああ野麦峠やシルクロードにまで、思いを馳せられたのですね~
女工哀史は、あの当時の日本のあちこちにあったのだと思います
時代のめぐり合わせなのかなぁ~
仰るように、この小さな宇宙にちょっぴり哀しいものが詰まっていたのかも~
あたりのたたずまいから、似たような感傷をおぼえました~
次回は、磯遊び、山あそびです~(ルンルン~♪)
投稿: マルコ | 2010年5月12日 (水) 23時22分
山里の温泉なんですね~ なんだか歴史があるな~
繭、昔実家でも作っていました。あれはカイコががクワの葉を食べるときの音がすごいんですよね~
雨が降っているのと勘違いするような音で今でも覚えています。
マルコさんのご先祖は武士でらっしゃったんですね~ 日本各地に平家の落ち武者の里の伝説がありますが、ここ九州は壇ノ浦が近いこともあって宮崎県の山中にはそんな所があります。いやまだ一度も行ったことはありませんが・・・
温泉を楽しみながら歴史に思いをはせられたんでしょうね。
投稿: ワル猫です | 2010年5月13日 (木) 08時13分
藤田さんへ
この度は、当ブログにお出かけくださり、さらには素晴らしい企画にお誘いいただきありがとうございます
企画内容やそちらのご活動を拝見させていただきました
素晴らしいダイアリーですね♪
手元にありましたら、重宝しそうです~
メールでお返事させていただきましたが、上手く送信できませんでしたので、こちらでの返信になりますこと、お許しください
こちらはまだ野菜やハーブづくりの初心者なんです
おまけにp.cの方もよちよちです~
今年は、レモングラスの方も株分けしたからか、パッとしない成長ぶりです~
せっかくのお誘いに、申し訳なく思いますが、今回は、パスさせてくださいませ
ご活躍を遠くから見守らせていただきたいと思います
色よいお返事が出来ませんこと、お許しくださいませ
投稿: マルコ | 2010年5月13日 (木) 10時47分
マルコさん こんにちは♪
うわ~ 気持ちの良さそうな風景。
マイナスイオンたっぷりって感じですね~。
昔ながらの建物 心惹かれます。
沖縄とも違う 日本の建物は、一度この目で見ておきたいな~って思います。
本当に 風流ですね~。
日本人って、実用性も兼ねながら
ちゃんと そう言った、目で見る 耳で楽しむものを取り入れて
心が豊かだと思いませんか~^^
いや~ これは ぜひ無形文化財にして欲しいですね。
ちなみに、義母が家を建てる前の家は、
沖縄でもとても古い家屋でした。
重要文化財に指定されるような・・・・
なのに、何も考えずに壊してしまったそうです・・・
もったいない話です^^; 苦笑
>頂き物のにんじんがたくさんあったんです~
みじん切りにして 3本入れました^^
にんじん嫌いの息子も まさかにんじんがあんなに入っているとは・・・うひひ(^皿^)
ミジュンに続いて 今日はガーラですよ~ さて、 何でしょう?(笑)
投稿: mana | 2010年5月13日 (木) 15時12分
ワル猫さんへ
そうですか~ワル猫さんは、蚕がくわの葉っぱを食べる時のざわざわとした音をご存知なのですね~
こちらも何処でだったか、思い出せないのですが、そのシーンを目撃したことがあります
雨が降るような音をたてて食べるとは聞いていましたので、その食欲旺盛な食べっぷりに驚いたことでした~
はい~実家のご先祖さんは、南北朝時代の落ち武者さんなんですョ~
きっと最初の頃は、ご苦労なさったのだろうなぁ~なんてね~(笑)
九州には、その宮崎山中のほか、あちこちに落人さんがいらっしゃるようです~
おんだの奥の方にも~
もう、何百年も前のはなしです~
投稿: マルコ | 2010年5月14日 (金) 00時32分
manaさんへ
はいはい~マイナスイオンたっぷりでした!
つかの間の旅でしたが、こちらにはない空間に身をおいて、少しはリラックスできたかもです(笑)
そうそう、日本人って、季節の移り変わりや花鳥風月というのか、目でも、耳でも~ほんと、五感すべてでもののあわれを感じとりますますよね~
それが、建物のたたずまいにも反映されていました~
沖縄の古い建物もいいですよね!
お義母さま、もったいないことを~(笑)
写真は残っていないのでしょうか~
こちとらは、歳とともに日本家屋に住みたいとおもいます(隙間風がはいらないよう、工夫して~笑)
無形と書きましたが、有形のなんです~
ぜひ、そうなって欲しいですね!
ガーラって、どんなお料理でしょう?
人参、昨日も、たっぷり使いましたョ~
投稿: マルコ | 2010年5月14日 (金) 00時53分