鍋作家・稲葉直人さんを訪ねて
このあたり一帯は、昔から伊賀焼きの生産地として知られています
百日草が咲くむこうから稲葉さんが降りてこられーーー
お久しぶりです、お盆でお忙しいのに申し訳ありませんーーー
百日草が咲く中に迎え火、送り火として灯される手作りの蝋燭台がーーー
稲葉さんは、鍋づくり五代目のご当主
他業種を歩かれた後、家業に戻られ、作陶を続けていらっしゃいます
辰砂、灰釉、黒釉、長石釉、青釉、白泥、鉄彩など、釉薬を駆使して作られる稲葉さんのお鍋は、デザイン性に優れ、食卓にポスト・モダンの新風を吹き込んだ感があります
工房の窯は、時代の要請とともに、薪がま、重油がま、今日のガスがまへと移り変わり、量産の時代から一点入魂の手作りの時代を迎えていますーーー
土は伊賀の木節粘土、可塑性が高く、耐火度も高く、煮炊きに使うお鍋には、ピッタリの土なのです!!
強度とデザイン性の意図から、お鍋の内側に釉薬をかけーーーその後、刷毛目が入れられます
稲葉さんの本領発揮の工程となる下絵描き、釉がけを済ませたお鍋たちです
この後、本焼きに入り、窯で焼成されてーーーお鍋の完成にーーー
晴れて窯出しとなっても、すべてがすべて市場に出ることは無く、ハネられてホコリをかぶってしまうものもーーー
ひとつのお鍋が出来上がるまで、およそ二ヶ月、お天気と相談しながらの丁寧で、細かい作業がつづくのでしたーーー
工房の傍らに2000年前から伝わるという古代ハスがありましたーーー
いよいよお盆が過ぎると秋ーーーお鍋の季節がやってきます
稲葉さんにとって、夏は、秋本番へ向けての正念場の季節!!
きっと、お忙しくしてらっしゃることでしょうーーー
最後に稲葉さんからひとことーーー
鍋は、使い込んで頂いてこそ、その味わいが増してきます
途中、ヒビが入ることがあっても、少し手入れをすると、いつまででも使えます
どうぞ、お好みのお鍋料理を存分に、とのことでしたーーー
全国のお鍋奉行さんも、忙しくなりますね!!
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コメント
うわぁ~!素敵な土鍋ですね~~~。
中国産の土鍋って、何やら怖いとかって、聞いたことがあります~。
週末は、まとまった雨になりそうなので、
種蒔きチャンスですよね~~~!
今日も頑張ろう~~~。
投稿: coco | 2008年8月22日 (金) 09時52分
伊賀焼きと言えば土鍋・・
土鍋には憧れがあります♪
今、我が家には土鍋が無く、今度使う時は本当に気に入ったお鍋が欲しくて
そんなお鍋に出会うチャンスがまだありませんでした~
ステキですね~ はぁ~・・とため息です(^^)
伊賀には憧れの忍者もいるし(?)
大昔は琵琶湖の湖底だったんですよね?
なんだか神秘的なイメージがある中で・・古代ハスって初めてです!
ロマンチックですね~ 見てみたいナ。
形が面白くてビックリ(@_@) 里芋の中に蜂の巣が立ってる様な・・
いつかは伊賀へ行って、土鍋も自分の目で見て選んでみたいです♪
憧れがいっそう強まりました。
投稿: トマコ | 2008年8月22日 (金) 16時33分
ま~やはり 風景が違います。
趣のある風景ですね・・・。
焼き物・・・・・・とても好きなんです。
一度は、こんなところを見て回ってみたいものです。
最後の 稲葉さんのお言葉・・・・・、
職人の方の 鍋への愛情も感じますね^^。
最後の花は何と言う花でしょう?
そうそうマルコさん、
残っていたズイキをやわらかく煮て食べてみました。
長く煮たつもりでも、意外とシャキシャキ・・・・・
このとろシャキに 少し香りが加わるのかな・・・?
なんて思いながら 頂きましたよ^^。
投稿: mana | 2008年8月22日 (金) 18時29分
cocoさんへ
素敵でしょうーーー
とっても人気があるんですョーーー
中国産の土鍋って、どうなんでしょうーーー
扱ったことがないので、にわかには解かりませんが、中国まで、日本の料理研究家の方が土鍋を買いに出かけられた折りのエッセイは読んだことがありますーーーいいってことかとーーー
投稿: マルコ | 2008年8月22日 (金) 22時02分
トマコさんへ
伊賀には、お手軽なものから作家ものまで、いろいろなお鍋がありますョーーー
近くには奈良、京都、大阪、琵琶湖も控えていますしーーーぜひぜひお気に入りのお鍋さがしにーーー
gerogeroさんは狸探しに出かけられたようですョーーー
忍者にあこがれていらっしゃるんだーーー
現代の忍者は、どうなんでしょうーーー
忍者屋敷は、京都の二条城をコンパクトにしたーーーからくり屋敷でしたーーー
伊賀が琵琶湖の湖底だったのですかーーー??
ちっとも知りませんでしたーーー
たぶんですが、古代ハスは出雲にもあったと思います
蜂の巣のような部分は、花のあとの種化ですねーーー
よーく、華道家の方が花材として使ったりなさっていますョーーー♪
投稿: マルコ | 2008年8月22日 (金) 22時22分
伊賀は土鍋なんですか・・・無知でした・・・タヌキかと思っていました・・・
そういえば、有田には土鍋ほとんどなかったような・・・有田は磁器ですからね~
鍋作家といわれるんですね・・・鍋家じゃあまりにもごろが悪いですもんね~
投稿: ワル猫です | 2008年8月22日 (金) 22時28分
manaさんへ
MANAさんが焼きものお好きなの、ブログを拝見していますとーーーとても良く解かりますーーー♪
おこづかいをためてーーー焼きもの行脚というのもいいですよねーーー
いつか、きっと、トマコさんも一緒だったりしてーーー♪
MANAさん、よくぞ言ってくださいました!!
職人さんって、ほとんどみなさんご自分の作られるものにふかーい愛情をもっていらっしゃるんです!!
こちらは、たいこもち役です!!
着眼してくださって、ありがとうございます♪
ああーーー気がついていたのですョーーー
コメントに伺おうと思っておりましたーーー
ずいき、ゆえあってやわらかく煮ております、のところで、月下美人のお酢の物の歯への感触を探っていらっしゃるのだと思いましたーーー
カンゲキです!!
歯ざわりは、とろシャキなんですけどーーーシャキは、ほとんど無い感じのとろシャキでーす
そして、ライチーの香りをたした感じでーす♪
最後の花は、伊賀の山で写したものですがーーーがくあじさいと柏葉あじさいをたしたような花で、こちらもまだ調べがついていないのです
なんという名前の花なのでしょうーーー
解かったら、お知らせいたしますね!!
投稿: マルコ | 2008年8月22日 (金) 22時52分
ワル猫さんへ
たぬきは、当たっておりますョーーー
伊賀のスグ近くの信楽で良くつくられております!!
でもお鍋っていうと、信楽でも作られる方はありますがーーー伊賀になりますねーーー
そして、伊賀も信楽も茶陶の産地ですーーー
お水指とか花入れとかがさかんに作られていますーーー
ああ、もうワル猫さんったらーーー
おもわず笑ってしまいましたーーー
鍋家じゃなんだか鍋料理が出てきそうな気がしませんかーーー!!??
やっぱり鍋は、陶器でしかムリかとーーー
目が粗い方が、鍋にむいていると聞いておりますョーーー
投稿: マルコ | 2008年8月22日 (金) 23時24分
ひと目見て、むか~し、雑誌で料理家(だったけか?)の方が使っておられた鍋かも?!と思いました。
この斬新なフォルムと絵付けが(@0@)
久々のヒットです。
取っ手?つまみ?がみんな違う。ああ、どれも触ってみたい!!そしてひょっとして自分の手にしっくりきて、つまみやすかったりしたら…
その先を考えるのがコワい。
うわ~ん、画面で拝見しているだけで欲しくなっちゃった。
きっと私には手が出ないだろうけど…(^^;)
伊賀の忍者が作ったような?不思議な魅力のお鍋です!!!
投稿: gerogero | 2008年8月23日 (土) 00時05分
gerogeroさんへ
そうなの、そうなの、稲葉さんのお鍋はgerogeroさんのお好みかと思いますョーーー
お宅のお玄関先のアレをお求めになったところより奈良に近くなるのではないかしらんーーー
こころ、ひかれますねーーー
お鍋は逃げませんからーーー
伊賀の忍者がつくったような?---
これは又どんなところがーーー??
稲葉さんのお鍋は、よーく雑誌に紹介されますから、どこかでgerogeroさんの脳裏に刻まれたのでしょうね♪
投稿: マルコ | 2008年8月23日 (土) 09時22分
「晴れて釜だししても、出荷にならないもの・・・・」確かに素人が見てはどうか分からないところで、プロには納得できないところがあるのでしょうね。プロの良心と心意気でしょう。
トマオさんの投稿記事にもありましたが、スイカがゴロゴロの畑と同じでしょう。
粘土をこねるのは、そばをこねるのと同じ要領と聞きました。そばこねも大分上達してきたので、粘土こねも出来るかな?
投稿: よねまさ | 2008年8月24日 (日) 06時56分
よねまささんへ
仰るとおりだとおもいますーーー
納得できないものは出さない、というところでしょうかーーー
この納得の線引きが作家さんによって、ちょっと違ってきますが、それは作家さんの生き方やキャラクターと考えていただければ嬉しいところです
よねまささん、近くに陶芸教室など、ありませんか!!??
確かにそばこねと菊練りは、低通していると思います
お湯のみとかごはん茶碗とかお鉢なんかを作るのも楽しいかもですョーーー♪
投稿: マルコ | 2008年8月24日 (日) 15時28分